2021年1月1日金曜日

粘土療法(リカ・ザライの「私の自然食」より)

 フランスの大ベストセラ- 「私の自然食」

(リカ・ザライ著/築地書館)の第2巻 [幸福の練習」の文中に

 粘土療法のくわしい記述があります。

その中から項目のみ一部抜粋。参考にしてください。


・粘土には 驚異的な吸収能力がある。

・粘土には 抗毒力があり、有害物質の毒性を中和する。

・粘土は 体の防衛力を強化する。

・粘土は 細胞に活力を与え、生命を蘇らせる。

・粘土は バイ菌やバクテリアを排出する。

・粘土は 余分な水分を排出し、体を浄化する。

・粘土には 消毒、消臭作用、排出作用がある。

・粘土には 解毒作用があり、免疫力を強化する。

・粘土は しわを取り、傷を癒着する。

‥‥など
湿布などの外用、粘土水にしての飲用など様々な用法で使われてきているようです。


※リカザライのこの自然療法の本は1980年代、フランスで聖書以来の大ベストセラーに。

私たちの店「たべものや」にも置いてあったけど、すでに絶版かも。

自分の中にある生きる力を活性化させる生活の知恵を語るすばらしい本です。

古本を捜せば手に入るかも。


(フランスでは 薬局等で各種の粘土が売られています)

使い方、その他の具体的な使い方は、そのうちまたアップします。



2020年11月8日日曜日

ボディクレイ開発時のはなし(3)

つづき>

その後、一通りのボディクレイのシリーズのアイテムが揃って、粘土科学研究所を卒業し(?)、粘土科学研究所昭島分室は1999年オーガニックライフサ ポート(有)空として独立しました。

ボディクレイはいわば、私にとってこどもみたいなものなので、その後も、何かと関わって今に至っています。

(有)空では ボディクレイの他にも、ナイアードのヘナやガスールなど 私が直接商品開発に関わったアイテムがあるので、それらを中心に、流通をやっています。

たぶん、業界一扱いアイテムが少ない、でも扱っているものについては、一番詳しく正しい情報をお伝えできるコアな流通だと自負しています。


 今でこそ,ねんどもポピュラーになってきていますが、当初は、え?!粘土?という反応も多くて、なかなかむつかしかったものです。

でも、目新しいだけ に、雑誌やテレビに取り上げられることも何度かあって、ほしいんだけど売ってるところがない、という状況だったのです。(未だに、まだ、そういう傾向がありますが)

私がボディクレイのHP(今のSORAのHPの前身)を作ったのは、1997年頃です。

ねんどについての正しい情報を伝えたい、ということと 買うところが近くにないお客様のためにボディクレイが手に入るようにしたかったからですが、HPを作ってからの2、3年は、売ってるお店が他にあまりなくて(まだネット上に 楽天やヤフーもなかった時代)、目が回るような忙しさでした。

もちろんボディクレイの注文も、毎日それなりにきていたのだけど、掲示板には毎日質問が殺到するという感じで、あっという間にカウンターは20万を超え、、、私は、それに、答えるのに、日夜パソコンに向かっていたものです。

むつかしい質問も多くて、本を調べたり、実験してみたりで、ずいぶん勉強させて もらいました。


とはいえ、あれから何年も経っているけれど、まだまだボディクレイを知らない人も大勢います。

丁寧に説明して、大事に売っていって、ゆっくり確実に伸びていくのが ボディクレイには似合っていると思っていました。


でも、去年あたりから今までとは違う感触を感じています。One of 化粧品、というのではなく、粘土だから、という。

私が最初に興味を持ったのと同じような感じでボディクレイに興味を持ってくれる人たちが確実に増えた気がするのです。


ずいぶん前ですが、ねんどのハミガキ発売の頃、エコロジー事業研究会の加藤さんから、いってもらった忘れられない言葉があります。・・・何か今までとは違ったセンスや、大げさに言えば違った生き方に繋がる感覚をこの「ねんどのハミガキ」は伝えてくれます。・・・と。

我が意を得たり、というか、とても嬉しかった。

ボディクレイを通じて、そういう発信ができたら、本当にうれしいことです。


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この後、10年も経ってしまいました。

ねんどもクレイとして(同じ粘土系ですが)化粧品の世界にもすっかり定着してきた感がありますが、それでもまだまだ未知の分野かと。

知るときっとお役に立てると思います。


11/15のボディクレイからのお話会はアーカイブもできるそうなので、見ていただけると嬉しいです。

問い合わせ先 ボディクレイオンラインサロン



2020年11月7日土曜日

ボディクレイ開発時のはなし(2)

 つづき>

当時は、パッケージの形態こそ今に近かったけれど、違う名前で産ごえを上げたばかりの状態でした。

まず、ボディクレイというネーミングをきめ、新しいアイテムの企画と構成、レシピを考えて試作、パッケージデザイン(だけじゃなく制作!)、パンフレット作成、原価計算に価格設定、販売方針、営業と、何からなにまでやることが山積していたのです。

おかげで 私はいろんな分野の能力を全部引っ張り出して何とかしなければならない羽目になったのだけど、今思うとその大変さゆえに楽しい思い出です。

販売や経営的なことに関しては お店での長い経験があったし、製品のレシピの検討や試作はお料理を作る面白さ、むずかしさとよく似ていて「たべものや」の経験が役立ちました。

何よりきびしい消費者としてのキャリアがあった。

それに、大昔は、セツ モード セミナの第一期ゲリラ(我ながら懐かしい!今となっては殆どの方は知らないでしょうけれど)で、 イラストレーターとして活躍したこともあったので、パンフレットのイラストやレイアウト、ラベルのデザインも、好きな分野の仕事でした。


ボディクレイという名前に決めて、販売を始めたのは95年です。

ラベルも基本的には現在のものと同じですが、当時の粘土科学研究所はまだ余裕がなかったので、最初の頃はコピーしたラベルに、手書きで丸く色を付けていたものです。(その後、同じデザインの印刷へ)。

最初の一色刷のパンフも私がやったのでしたねえ。文化祭のノリだったかも。


営業もはじめてやったけれど、このとき、今までは単に友達、とか知り合いだと思っていた人たちが、すぐにボディクレイを取り扱ってくれることになって、 びっくりしたことを覚えています。

自分では、それまで全く気がつかなかったけれど、それまで、私がやってきたことがある種 信用になっていたのですね。

エコ研の加藤さんが中高生へのメッセージで、「何となくでいいから仕事をしなさい。何十年かたつと、自分がやってきた足跡で、自分がどんな人間かというのがわかる」と話していますが、わたしも、ずっと自分の興味があることを夢中でやってきたら、20年、30年たってみると、私の後ろに 私の軌跡というか、どんな人って言うのができてきてるみたいだ、と最近はよく感じさせられます。



2020年11月6日金曜日

ボディクレイ開発時のはなし(1)

 10年くらい前にかいたものですが。

今回ボディクレイからZoomでお話することになって、読み直してみたものです。起業の記録でもあります。

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はじめてねんどの製品と出会ったのは、たしか1995年だったと思います。旧知の友人のパーティに、清拭剤などねんどの製品を持ってきている人がいて(それが、今の(株)ボディクレイ代表の手塚さん、ねんどおじさんです)、私は、それを一目見てなんだか、ピンと来るものがあったのでした。

透明なチアバックに入った白いねんどはとても魅力的にみえました。

今のねんどのパック、思えば、これって、私が最初にみたねんど製品でしたね。

清拭剤として、すでに製造されていたものを昭雄さんが友人達の集まりに持って来ていたのです。


 その頃はまだ、ボディクレイという名前ではなく、別の名前で産声を上げたばかりの状態だったようです。わくわくして使ってみると、使い心地もなかなかよかったし、朝の洗顔時に手に触れる肌の感じが 直に すべすべしっとりしてきてびっくりしました。


この白くて滑らかな形態と使い心地に すっかり魅了されたのがねんどとわたしとの長い付き合いのきっかけでした。


 わたしは、まだこども達が保育園に行ってる30代の初めに、西荻でアクセサリーの工房をはじめたのですが、その後、元郵便局の建物で 工房を兼ねたユ ニークな何でも屋「ジャムハウス」を経て、夫(当時の)や仲間とほびっと村(70年代のカウンターカルチャーの 拠点になった)をオープンし、その後、元のジャムハウスの場所で、女性達と自分たちのやり方で生き生き働ける場所としての「たべものや」—無農薬の食材を使い、玄米がおいしい店でしたーをみんなで12年間やってきて、、


 ねんどに出会ったのは、そのレストランをバブル時の立ち退きで閉店した後、やっと手に入れた自由な時間? 今思うと人生の夏休みみたいなーを楽しんでいた頃だったのです。

この時間を手放すのには、ちょっと決心がいったけれど、手塚さんに誘われて、結局、週に2日だけ、とか言いながら、粘土科学研究所に通うことになり、その後、どっぷりとねんどにはまることになってしまったのでした。


お肌の曲がり角はとっくに過ぎていたので、人並みにスキンケアは気になって、自分で作ったローションやクリームを使っていたのですが、いわゆる化粧品には不信感があって、全然買う気にはなれなかった。

ボディクレイも化粧品として販売されているのですが、私にとっては「ねんど」だから、魅力があったのです。

ねんどの捨てても土に帰る安全性に惹かれたからですが、使ってみると気持ちいいだけでなく、思いもかけない効果があるし、知れば知るほど奥が深くて、スキンケアだけでなく、他にもいろいろと可能性を秘めている不思議な鉱物であることがわかってきました。

この粘土(モンモリロナイト)の研究を十数年もやってきたのは、今は亡くなった化学者である手塚さんのお父さん、手塚煕氏でした。


彼からは当時わかっていた粘土のあらゆることを一から教えてもらいました。マンツーマンで化学の授業を受けながら、一緒にレシピを考えたり試作をしたり、もともと勉強好きな私は 手塚お父さんの熱心な生徒になって、モンモリロナイトなんて聞いたこともなかった未知の物質の不思議さに、どんどん引き込まれていったのでした。 思い起こすと本当に貴重な体験をさせていただきました。

今でもわからないことがあると彼に訊けたら、と思います。それに、ボディクレイがこんなにポピュラーになったことも見てもらいたかった。


 天然のモンモリロナイトは化学物質と比べて扱いにくい原料ですが、製造に関してはベテランの和代さん(手塚昭雄さんの妹さん)がいて安心でした。彼女は余人に代え難い技の持ち主なので、当時は彼女が倒れたら製造はどうなるの、と 時々不安になっていたものです。-------------------



2020年4月15日水曜日

ウイルスとねんど(モンモリロナイト)

 新コロナの感染者も日々増えてきて、いよいよ他人事ではなくなっています。

私もあなたもいつ感染するかもしれないし、すでに感染しているのかもしれない、という状況みたい。


ウイルスは目に見えないから、どこについているかわからないうえ、段ボールやプラスチックや金属のうえで長い時間いきていて、自然に消滅するまでにはずいぶん時間がかかるそうですね。


私のように、自宅で仕事をしていて 殆ど他人と接触がなくても、買い物に行ったり、荷物を受け取ったり、お金を触ったりと、外部から来たものとけっこう接触する機会はあります。


で、ふと使い捨ての手袋を用意しておいた方が安全か、と思ったりしたのだけど。


いいことに気がついたんです。


手袋の代わりに、ボディクレイ(シンプルジェル、入浴剤、パック、クリームなど どれでも)を手に塗って乾かしてから、いつものようにいろいろ触り、後で洗い流す、という方法。


なんで今まで気がつかなかったんだろう、とちょっと悔しいくらいですが。


なぜ、手袋の代わりになるか、というメカニズムを説明します。


(これ、あくまで私の知識の範囲ですから、どれくらいの時間、効果が続くかというのはわかりません。できたら科学的にどなたか検証してほしいです)


ボディクレイの原料はモンモリロナイトという特殊な粘土で、その特性の一つに、タンパク質を吸着するというのがあるのです。


(粘土学会の専門書には詳しいメカニズムがでているのですが、

大雑把に言えば、マイナスに帯電したナトリウム・モンモリロナイトの結晶の中の交換性陽イオンが外部のプラスイオン=タンパク質その他と電気的に入れ替わり 安定する)


○新コロナウイルスは、脂肪の層に覆われた超微小なタンパク質分子なので、モンモリロナイトと電気的に結びつくと考えられます。


○ウィルスは生物ではなく、何層もの脂質(脂肪)でできた保護膜に覆われたにたんぱく質分子(RNA)です。

このウィルスが、眼・鼻または口の粘膜の細胞に付着すると、突然遺伝コードが変異し倍々方式で増え侵略します。(ジョンズ・ホプキンス大学の資料より)


それに、モンモリロナイトは乾くと薄い皮膜になる性質があるので、本当に手袋のように手の皮膚を覆って、手を守ってくれると思います。


※ねんどのハミガキについては、最初からから口の中の歯垢の元になる菌や 風邪などのウイルスを 吸着してくれるので、歯磨きやうがいすることで予防効果があると言われてきました。


※ねんどの入浴剤も、これをいれた浴槽に浸かると、肌がしっとりするとか 老廃物が取れやすくなるという効能と共に、体についたプラスイオンをモンモリロナイトの結晶の中に取り込む、という働きをします。

ねんどの粒子の中の不安定な交換性陽イオンが外のプラスイオンと入れ替わると、安定して、取り込まれたものがまた出てくるということはないのです。


ねんどの入浴剤を入れたお湯自体は(汚れはねんどが吸着するので)きれいで腐らないといわれています。

湯船に垢がつきにくいのでお風呂掃除も簡単です。


痒みを脳に伝えるヒスタミンなどもアミノ酸の一種でタンパク質分子なので、ボディクレイ開発当初から ぬると痒みが和らぐと言われてきましたが、コロナウイルスもタンパク質分子なのでモンモリロナイトには同じように取り込まれるのではないでしょうか。


○ウィルスは生物ではなくたんぱく質分子であるため殺すことはできませんが、自然に崩壊(減衰)します。


○ウィルスが崩壊する時間は温度、湿度、どこ(何)に付着したかにより違います。


新コロナの流行は、まだまだ先が見えない状況です。

免疫力を上げて 感染しても重症化しない体力をつけて この長丁場をのりきっていきましょう。

2014年2月14日金曜日

ソラのサイトの歴史

 昨夜からの大雪で、外は明るく静かです。

書類に古いメモをみつけたので、アップしておきます。


SORAのサイト http://www.organic-sora.com/ は、その前身ボディクレイのホームページのアップ以来、今年(2014年)で17年目になりました。


あの頃は、ネットの世界も 広々としたところにお店がぽつぽつという感じだったので、とても目立っていたみたいです。

始めの2年くらいで掲示板 http://www.organic-sora.com/BBS.html のカウントが20万に達したのは、他にあまりそれらしいサイトがなかったという証拠でしょう。


ついでにネットショップを始めたのも、ボディクレイを扱ってくださるお店がまだとても少なかったからですが、当時は、発送に追われてふらふらになっていたのを思い出します。(今は余裕です)


身の程以上に発展させる気はなかったので、どこのモールからのお誘いにものらずに、個人商店(!)を貫いてきました。

(楽天もなかった時代です。)


ネットでの17年は はや、老舗(?)といえるかも。


今や、ネットの中は大きなモールやデパートみたいなお店が多くて とても便利になりましたね。

ボディクレイも沢山のところで売られていますが、SORAのお客様は、十数年来のリピーターという方も結構いらっしゃって、今更ながら、ありがたく、感謝しています。


SORAを会社にしてからも今年で15年目になります。

あらためて、無事、続けてこれたことを感謝します。

SORA 川内 たみ

2013年5月11日土曜日

ボディクレイのねんど

  粘土と一口で言っても、その成り立ちや結晶構造などからいろいろな種類があり、また例え同じ種属の粘土でも 場所によってミネラルの割合がちがうし、特 性も変わったりする。焼き物などによく使われるカオリン、化粧品にもよく使われている雲母や滑石も粘土の仲間です(粘土鉱物ではないのに、便宜上粘土とよ ばれている紙粘土や油粘土のようなものもありますが)。

 何億年か前に海底で火山が爆発し、それがその後隆起してできたのが日本列島ですから、日本では、全国のあちこちに上質のねんどが産出します。世界でもい ちばん粒子が細かく、膨潤力(水などを吸い込んで膨らむ力)の大きいナトリウム・モンモリロナイト(スメクタイト属、ベントナイトともいう)という種類の ねんども採れます。モロッコのガスールも、同じスメクタイト属の粘土ですが、こちらはマグネシウムが沢山含まれており、現地の技術者はマグネシウム・モン モリロナイトと言っていました。(でも粘土学者の故古賀先生にみせたらスティブンサイトという同じ属の珍しい種類の粘土とのこと)


 粘土に関わってすでに十数年、モンモリロナイトに関してはいっぱしになった気でおりますが、このねんどに関する研究はまだ始まったばかり、粘土の粒子が 見えるようになったのは 電子顕微鏡が発明されてからのたかだか四十年あまりだそうですから、まだまだ全貌は解明されていません。

未だに驚くようなことの発見があって、まだまだ奥 が深そうです。


 粘土、という言葉に反応するようになって気がついてみると、テレビのドキュメンタリー番組などにも、ねんどはよく登場しています。

時代を超え、世界のあ らゆるところで、ねんどが生き物と関わってきていることがわかります。例えば、南米に住む色鮮やかな鳥の餌はその地方の毒のある木の実なのですが、彼らが 毒消しに使っているのは崖の粘土だとか、傷ついた動物たちはある種の粘土質の場所に横たわって治すとか、世界各地で髪を洗ったり、からだに塗りつけたり、 羊毛を洗うのに使っていたり、日焼け止めに顔に塗ったり。


 工業的にもよく使われています。色を吸収させたり、紙の表面加工に使ったり、全国のゴミ処理場や六ヶ所村の核廃棄物の周りには有害物質を通過させないために、この粘土を使っているそうです。


 地球上に生命体が発生したときに、そのゆりかごの役をしたのがこの粘土らしい、といわれてきましたが、最近読んだ『「生命の起源」地球の書いたシナリ オ』(著者・中沢弘基さん=日本粘土学会の元会長、東北大の物理学の教授)によると、もっと積極的な役割をしていたのではないか、という興味深い記事が いっぱい出ています。


 太古の昔から、いのちにもっとも近いところに存在してきて、無機鉱物なのにまるで有機(小麦粉などと同じように水を吸い込んで膨らむなど)のような働きをするのです。

命に対して親和的なねんどなので、勿論、人体、肌にもよくて、スキンケアにはぴったりの素材です。


モンモリロナイトの 無機でありながら有機物のような働きをするという特性は、スキンケアにも最適ですが、命に対して親和的ということは、肌にはもちろん、菌(これも生命体) に対してもいいので、制菌には気を遣っています(ねんどの粉やガスールなど水が入っていないものは菌が増える心配はありません)。


[モンモリロナイトがスキンケアにいい点]

1)0.2ミクロンの微粒子の層間に20倍もの水分や油、タンパク質(汚れや老廃物)を抱え込む力がある。


2)微粒子に抱え込んだ保湿成分を必要とする肌に届ける。


3)乾くと非常に薄い皮膜を作る(肌のバリア機能を強化し、肌自体が持っているしっとり成分(NMF=天然保湿成分)をひっぱりだしてくれること)。


4)鉱物なので、きわめて安定していて、植物や動物に比べ、アレルギーを起こしにくい。


モンモリロナイトを使うと、合成界面活性剤なしで水分と油分を混ぜ込むことができるので、ボディクレイは乳化剤を使わない、というのも特徴の一つです が、乳化剤になれた人には使い心地が落ちるかもしれませんね。


でも、使い心地のいい、すーっと沁みていくようなのこそ危ない。

合成界面活性剤の危険性はよ くわかっているつもりだったけれど、それ以上のようです。 


※この文は今から8年くらい前の文ですが、その後,,,


解明されつつある「ねんどの働き」

ボディクレイで使っている粘土は国産のナトリウム・モンモリロナイトですが、これは水を吸うとクリームのように滑らかな状態になるだけでなく、イオン化して汚れなどのプラスイオンを吸い付ける、結晶の中に水と一緒に保湿剤やオイルを抱え込むなど、スキンケアにぴったりの特性を持っています。

開発以来、痒みがひいたとか、アトピーが治ったとかいうユーザーからの報告を戴くことは多いのですが、このナトリウム・モンモリロナイトが、肌の表面でどのような働きをしているかを詳しく検証している粘土学者も、皮膚の専門家もまだいません。


皮膚科学者傳田光洋さんの著書に、ヒントがあるように思います。そのメカニズムが解明されたら、肌の改善に役立つことを自信を持って、お伝えできると思っています。


皮膚は体の内と外の境界をつくる一番大きな臓器です。内蔵は半分になっても生き続けていけるけれど、皮膚は1/3 がなくなると生きていけません。

健康な皮膚は電池のようになっていて、アトピーや老人性乾燥肌は電池切れの状態。

皮膚の表面にーイオンを塗布するとイオンバランスが整って皮膚のバリア機能の回復が促進される。

特にナトリウムイオンでバリア再生機能が促進されるとのこと。

ー岩波科学ライブラリー・傳田光洋著『皮膚は考える』ほかを参照ー


皮膚は免疫をつかさどり、外部刺激のセンサーであり、脳と同じ受容体を持っている。

ボディクレイのねんどはナトリウムモンモリロナイトで、水を含むとイオン化し、マイナスに帯電します。

ナトリウム・モンモリロナイトが肌にどのように働くか、というメカニズムも解明されてきています。



2012年3月13日火曜日

汲む  茨木のり子

 汲む    茨木のり子

大人になるというのは

すれっからしになることだと

思い込んでいた少女の頃

立ち居振る舞いの美しい

発音の正確な

素敵な女の人と会いました

そのひとは私の背のびを見すかしたように

なにげない話に言いました


初々しさが大切なの

人に対しても世の中に対しても

人を人とも思わなくなったとき

堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを

隠そうとしても 隠せなくなった人を何人も見ました


私はどきんとし

そして深く悟りました

大人になってどぎまぎしたっていいんだな

ぎこちない挨拶 醜く赤くなる

失語症 なめらかでないしぐさ

子供の悪態にさえ傷ついてしまう

頼りない生牡蠣のような感受性

それらを鍛える必要は少しもなかったんだな

年老いても咲きたての薔薇 柔らかく

外にむかってひらかれるのこそ難しい

あらゆる仕事

すべてのいい仕事の核には

震える弱いアンテナが隠されている きっと・・・

わたしもかってのあの人と同じくらいの年になりました

たちかえり

今もときどきその意味を

ひっそり汲むことがあるのです


2011年5月31日火曜日

ナトリウム・モンモリロナイトのこと

 小出裕章先生が、5月31日 福島第一原発からの海洋汚染についてのお話しのなかで ゼオライトとバーミキュライトのことをおっしゃっています。

質問・(6月2日から新たに浄化装置を稼働させ、ゼオライトにセシウムを吸着させるそうだ。効果は?)

小出先生・私はバーミクライト(バーミキュライト)がいいと思う。これは、ありふれた安価な土壌改良材だがセシウムにはいい。ゼオライトもやらないよりはいい。ただ今現在のセシウムを全部捕まえようとすると、どちらにしても大した効果はない。

小出裕章 (MBS): http://t.co/WtMhcrO #genpatsu #ocean


バーミキュライトはボディクレイで使っているスメクタイト(モンモリロナイトなど)と同じ、交換性陽イオンが多い粘土鉱物です。周りの環境に応じて結晶の外にある他の陽イオン(セシウムなどもこれにあたる)と交換して、ねんどの結晶に取り入れます。


(※最近、バーミキュライトにアスベストの成分が含まれていて危険というツイートをみました。この情報通りだとしても、危険かどうかは私には判断できませんが、モンモリロナイトの構成ミネラルにはアスベストは入っておりません。)


交換性陽イオンの量は 粘土鉱物100g当たりの交換性陽イオンのmg当量数(CEC)で表されますが、その数値は、バーミキュライト100~150,スメクタイト80~150当量/gと云われます。

スメクタイトの1種、モンモリロナイトのうち、特に日本で採れるナトリウム・モンモリロナイトは、交換性陽イオンのうち、交換しやすい1価の陽イオンを多く含んでいるので、交換する力が大きいのです。(ボディクレイはこの力を利用しています。)

大昔に火山の爆発で隆起した日本列島には 各地でこの粘土が算出されます。

粘土は採掘される場所や層によって、元素の構成が多少変わってくるので、CECの値もかわります。

同じナトリウム・モンモリロナイトでも、産地によって、例えば山形と新潟は相当に違います。


スキンケアや治療などによく使われてきたフランスのモンモリロナイトやモロッコのガスールは、交換力がやや小さい2価の陽イオンでできています。


天然ゼオライトは すでに一時福島でも使われたと云うニュースがあったけれど、粘土とは別の鉱物で日本名は沸石という鉱物です。日本に広く分布しており、仙台でも採れたので、それを使ったそうですが、結晶には細孔があって、そこに他のものが入り込んでくる性質を利用したのだと思われます。

通常は、分子ふるいや触媒に利用されているようです。

(洗濯洗剤などにも配合されていますが、あれは天然でなく人工ゼオライトだと思います。)


小出先生もおっしゃってるように、それほど効果はないのではないか。

それに比べると、上記粘土はより力が強いと思われますが、増え続ける高濃度の汚染水の浄化にどれくらい力が発揮出来るか、、、でも、やらないよりマシではないでしょうか。

試して見る価値はあると思います。


モンモリロナイトに関わって十数年、考えていたより実際は、意外と、意外と、すごい!と何度も驚いた経験があるので。

2010年9月20日月曜日

天然生活11月号に

 今発売中の、『天然生活』11月号に掲載されています。


家しごと、「ていねいに」と「かんたんに」

このテーマは私には全然合わないとお断りしたのですが、断る電話をしているうちに、なんだか私でもいいような感じになって、受けてしまいました。


自覚としては、怠け者で、手抜きばかり、と思っていたけれど、楽するためのこだわりや美味しいものを作るこだわりは、もしかしたら、人並み以上なのかも、、、と改めて感じたことでした。


ボディクレイは怠け者や手抜きしたい人にぴったりのスキンケアだし(でも、効果は多分他のどんな化粧品にも負けないでしょう)、キッチンスクレーパーと竹布の布巾をつかう洗いものは、洗剤や石けんなしで、楽して簡単に洗いものができるし、、、


私が開発してきたものも、まさに「かんたんに」というのにぴったりだったんです。


「かんたんに」と「ていねいに」はむしろ両立するから、わたしでも、まんざら人選まちがってなかった?かも。


それより、びっくりは我が家の圧力鍋が表紙に使われていたことです。使うかも~とは聞いていたのですが。


以下、わたしのtwitterにつぶやいたこと。

40年近くうちの台所で 健気においしいご飯をつくってきたお鍋。

取材の時、はじめて写真に撮られたと思ったら、思いがけなく表紙になって本屋さんに並ぶなんて。


ご苦労様、晴れ舞台だねって感じかな。

お世辞にもきれいじゃないけど、うちにはお似合い。


今月の『天然生活』には7周年記念の付録がついてます。中川政七商店の花布巾。

前々から素敵、と思っていて、買ったこともある。


それに、プレゼントに応募したら、ボディクレイの入浴剤があたるかも。

http://www.chikyumaru.co.jp/tennen/


SORA ホームページ

http://www.organic-sora.com


お知らせhttp://soranews.exblog.jp/

掲示板・http://138.teacup.com/juta/bbs?

Twitter:http://twitter.com/tami_kawauchi